欠点ばかり指摘する社員への関わり方|組織を乱さず、成長につなげる視点
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(2025年7月20日更新)
目次
「他人を責める」行動の裏にあるもの
「また始まった……」
そんなふうに、他人の欠点ばかりを指摘する社員に、内心うんざりした経験はないでしょうか。
現場のリーダーからもよく聞くのが、こんな悩みです。
「スタッフが同僚の欠点を、すぐに私に報告してきます。
でも実は、そのスタッフ自身も同じことをしているんですよね。
人のことはよく見えるのに、自分のことは気づいていない……」
「不平不満はよく出るのに、改善策は出てこない。
誰かを責めるばかりで、チームとして動こうとしないんです」
このような現象は、組織の中では珍しくありません。
人は誰しも、自分よりも他人の言動に目がいきがちです。
特に、責任感の強い人ほど「正しさ」へのこだわりから、指摘が止まらなくなることもあります。
しかし、問題はその行動が組織の空気を悪化させてしまうことです。
社員同士が互いに責め合い、協力ではなく分断が生まれる。
こうした状態が続くと、成果以前に現場の信頼関係そのものが崩れてしまいます。
経営者や管理職ができる「気づかせる関わり」
欠点を指摘する社員に対して、「もうやめなさい」と注意するだけでは、なかなか根本的な変化は起こりません。
大切なのは、「自分自身も同じようなことをしているかもしれない」と本人が気づくことです。
たとえば、私が現場のコーチング支援に入る場合、まずはその社員の言い分をしっかり聞きます。
一通り、話したいだけ話をしてもらう中で
「私にも、そういうところがあるんですけどね」
「私も同じことをしたりしちゃっているんですけど」
と、気づかれる社員もいらっしゃいます。
そうではない場合、一通り話を吐き出してもらい、落ち着いてきたタイミングで、こう問いかけます。
「あなたが気になっている“その行動”、実は、あなた自身にも思い当たるところはありませんか?」
この一言で、ハッとする社員は少なくありません。
「相手の行動が気になるのは、実は自分にも同じ要素があるから」
——そんな「鏡の法則」を丁寧に伝えることで、自然と内省が始まります。
小さなきっかけから、自分を振り返り、考え方が変わることも多いのです。
組織全体に「自分に矢印を向ける文化」を
こうした関わりを、組織全体に広げていくことができれば、
「他人を責める」のではなく、「自分を変える」ことに力を注ぐ風土が育っていきます。
たとえば短時間の1on1や、食事の場など、信頼関係のあるシーンで対話を持つことも効果的です。
もちろん、すべてを経営者自身が直接伝える必要はありません。
自分で言うと関係がこじれる場合は、外部の専門家(研修講師やキャリアコンサルタント)の力を借りるのも有効です。
同じアドバイスでも、「家族より親戚のおじさんの言葉の方が聞き入れやすい」ということ、ありませんか?
■ヒトノビの支援について
ヒトノビでは、こうした組織課題に対し、
• 動画研修(新人育成・チームの土台づくり)
• 個別のコーチングや研修
• 幹部・リーダー面談支援
など、さまざまなアプローチでお手伝いしています。
たとえば、「欠点ばかり言う社員への対応を、他の社員にも伝えたいけど、どう伝えたらいいか分からない」
そんな悩みも、一緒に整理し、現場で使える方法を考え、現場に落とし込んでいきます。
最後に|まずは一度、ご相談ください
組織の空気を変えるのは、1人の「気づき」から始まります。
無料相談も受け付けています。どうぞお気軽にご連絡ください。
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女性スタッフを抱える男性経営者向けにスタッフの人材育成を行っている。
コーチングなど個別面談、リーダー研修、コミュニケーションセミナー、人事評価制度の設計と運用などを行い、企業の成長をサポート。
人あたりのよさで本音を引き出し、相手の性格・強みに合わせて本質を突く指導が好評。
・国家資格キャリアコンサルタント
・JCDA(日本キャリア開発協会)会員
・一般社団法人日本マインドセット協会(JMSET)認定インストラクター
・一般社団法人 成れる会認定 ビジネス解析士