お問合せ

CONTACT

スタッフのコミュニケーション力が低いときは

ブログ

突然、パートさんから社員に対する不満が届く…

職場では、スタッフのコミュニケーション力の低さがよく課題に上がります。コミュニケーション力が低いと、人間関係に影響を及ぼし、簡単な仕事でもスムーズに進まなかったりします。

よくある例を1つあげます。

ある店舗の話です。パートのAさんから本部にメールが届きました。「店長から避けられている気がします。嫌われたのでしょうか…」と。

洋菓子の製造販売を行っている店舗で、販売や製造にパートさんが多く、正社員が少ないという職場です。

店長は30代女性で未婚。パートのAさんは40代女性で、以前は大手企業に勤めた経験もあり、結婚し子育てもしています。

ある日、店長から店の方針に関しての連絡が、連絡ボードに張り出してありました。文章をよく読むと、疑問を感じた点があったので、Aさんが店長に率直に質問をしたら、その時から店長の態度が変わったそうです。

店で会っても挨拶されない、話もしてもらえない、メッセージを送ってもそっけない言葉が返ってくる。

このままでは仕事がしずらいと思い、本部にメールを送ったのです。

なぜ、コミュニケーションが取れないのだろうか?

本部が他のパートさんに聞くと、割とそのようなことはよく起こっているとのこと。店長が意識的にやっているのか、無意識なのか分からず、対処の仕方も分からない。店長にどう伝えればいいかも迷うとのこと。

こんな相談が私の元に寄せられると、まずパートさんから事情を聴いた上で、店長と個人面談をします。パートさんも店長も、社内の人には話しにくくても、外部の人間だと本音を話しやすいことがあるからです。

相手の性格や考え方に合わせて、いろいろな方向から話を聞いていくと意外なことが分かります。多くの場合、

・本人は相手を無視している意識がない
・とはいえ、積極的にコミュニケーションを取ろうとはしていない
・チームでのコミュニケーションの大切さや、取り方を知らない

というケースです。

コミュニケーションの土台を知らないことが要因

驚くのは、ご本人に「無視している意識がない」「無意識で行っている」ことです。改善というのは、気がついていればできますが、気づいていないものは直せないので、店長には、まずそこに気づいていただきます。

現状で起こっていることを客観的にお伝えすると、ほとんどの場合、「そうだったのですか!」「無意識でした」と本人も驚きます。気づくと、「どうしたらいいですか?」と素直に改善しようとされる場合がほとんどです。(本人が素直に認められない場合は、もう少し丁寧に説明をします)

そういう店長に「相手と話をするとき、相手の目や表情を見ながら話していますか? 作業をしながら、相手から目をそむけたまま話をしていないですよね?」と確認すると、「相手の顔を見てません」「作業しながらでした」と答える方が多いです。

これは一例ですが、相手に伝えるという意識がなく、相手に気持ちが向いておらず、単に情報を言えばいいと思っていたりするのです。

また「朝、相手の目を見て、挨拶をしていますか?」と聞くと、挨拶すらしていないことも。コミュニケーションの土台を作ろうともしていない状況だったりします。

1つのアドバイスでスタッフが変わり、周囲も変化した!

「こんなささいなことができていないなんて…」と思われる経営者も多いですが、実際は、そのような小さなことができていなかったりします。その小さなことの積み重ねが現場の雰囲気をつくっています。

「相手に何かを伝えるときは、目と表情を見て話す」「毎日、挨拶をする」というアドバイスを現場で素直に実行した店長は、その後、変化が出ています。

「店長が話を聞いてくれるようになりました!」

「最近、店長が丁寧に教えてくれるようになりました!」

パートさんからそのような声があがり、現場に一体感が出始めました。コミュニケーションの土台がつくれたことが大きいです。

こんな小さなことから店長の意識が変わり、人間関係に変化が出たのです。

コミュニケーションの取り方は学校では教わりませんし、年齢も経験も能力もほぼ同じ人が集まっている学校という狭い世界では、あまり必要がなかったことでしょう。

ですので、職場の人間関係を良好にするには、どこかでコミュニケーションの基本を学んで身につける必要があります。

では、どうすればよいのでしょう?

職場の上司や先輩が直接教えることができれば、それがいちばんよいでしょう。いわゆるOJTの中で、気づいたら伝えて改善してもらえれば、コストも手間も最小限ですみます。

そこまで手が回らない、何と伝えればいいか分からない、職場の人間だと関係が近すぎてなかなか話を聞いてくれない場合があります。そういったケースは、先ほどのように外部の力を借りるのも1つの手です。

信頼のおける専門家(研修講師、人材育成コーチ、キャリア・コンサルタントなど)にまずは相談するのがよいでしょう。

ヒトノビでは、無料相談を行っております。

【関連記事】
同僚の欠点は言うが、自分の欠点は直視しない

リーダーが自発的に動かないのは、何が足りないからか?

経営者が社員にイラっとするときの、感情のコントロール法とは?

集合研修や個別コーチングを受けてもらうのがよいですが、コストや日程調整を考えると難しいことも多いでしょう。

そこで、「コミュニケーション力」を含めた仕事の基本の「キ」をお伝えする動画研修を作成しました。

新入社員向けに作成しましたが、意外にも「正社員パートに問わず社会人の基礎的な考え方、指導者のあり方を見直すのにとても良い教材だと改めて感じました」と評価をいただいております。

ご興味のある方は、以下をご覧ください。サンプル動画もご覧いただけます。