社員にイラっとしたときするとき、どうする? 経営者のための「感情のコントロール法」4選
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社員の言動に、ついイラっとしてしまう――
そんなとき、経営者として冷静に判断すべきとわかっていても、感情が追いつかず困った経験はありませんか?
「なんでこんなことも分からないんだ!」
「成長してほしいのに、なぜ動けないのか…」
イライラや不安が膨らむと、冷静な判断力や健全な人間関係にも影響してしまいます。
カッとして言い放った言葉が、仕事や人材教育に悪い影響を与え、業績に響くこともあります。
一流のアスリートほど、どんなトラブルが起きても冷静に、時にはユーモアをまじえて対処しています。
例えば、大谷翔平選手は試合中も試合後インタビューの時も常に冷静ですよね。さすがだなと思います。
本記事では、心理の専門的視点も交えながら、経営者が感情に振り回されず、冷静な状態を取り戻すための「感情コントロール法」を4つご紹介します。
社員との関係性を壊すことなく、自分自身の心も守りながら、より建設的な経営判断ができるよう、ぜひご活用ください。
目次
① 気晴らしで「感情を逃がす」
いちばん簡単で効果的なのが「関係ないことに集中する」こと。
散歩や運動、音楽や映画など、五感を使って身体や意識を別のことに向けることで、感情のピークを自然と逃がせます。
▼私の例:
私はモヤモヤすると散歩をします。歩く振動や風景の変化が、頭と心を落ち着かせてくれるんです。
また、趣味のダンスの練習をすることもあります。夢中になって身体を動かすことで、マイナス感情が消えることがあり、よい気分転換になっています。
② 書き出すことで「感情の正体を知る」
何にイライラしているのか? 何が不安なのか?
紙に思いつくまま書き出してみてください。不思議なのですが、たったそれだけで、頭の中が整理され、冷静さを取り戻しやすくなります。
▼書き出し例:
・〇〇さんは、何度言っても覚えない
・△△君は、言われないと動けない
・自分のせいにしない態度が腹立たしい
感情の背景にある「自分の本音」に気づくことも多々あります。
そうすることで、解決の糸口が見えてくることもあります。
③ 感情を「感じきる」ことで手放す
怒りや不安を押し込めるのではなく、とことん感じてみる。
実はその方が早く気持ちが静まる場合も多いです。
怒りには「悲しみ」や「劣等感」など、他の感情が潜んでいることも。
「ああ、自分はこういうことに劣等感を感じていたんだ」と気づけるだけで、ふっと力が抜け、冷静さが戻ってきます。
本当は隠しておきたい、自覚したくない感情だった場合、気づけることで心理的にラクに軽くなることも多いです。
④ 怒りの「根っこ」を見つける
今目の前で起きたこと以上に、過去の経験が怒りの引き金になっていることもあります。
ある女性管理職は、要領よく振る舞う男性社員にだけイライラし、厳しく当たってしまう傾向がありました。頭では「おかしい」と分かっていても、感情が抑えられなかったのです。
話を聞くと、彼女には要領の良い弟がおり、子どもの頃から劣等感を抱いていたとのこと。その記憶が無意識に反応し、弟と似たタイプに怒りが湧いていたのです。
このように、自分の「怒りのパターン」に気づくと、感情の正体が明確になります。「これは過去の反応だ」と認識するだけで、冷静さを取り戻しやすくなるのです。
感情の扱いは「経営判断力」の一部
感情を感じること自体は悪いことではありません。
ただ、それに飲まれてしまうと、意思決定がブレたり、社員との信頼関係が損なわれることも。
感情をコントロールできることは、経営者としての力の一部です。
社員の言動に対しても、冷静に、建設的に対応できるようになります。
ヒトノビでは、経営者自身のマインド整理や社員育成に関するご相談を承っています。
「感情がコントロールできずに悩んでいる」「社員との関係に行き詰まりを感じている」など、経営者だからこそ抱える「感情の悩み」。
誰にも言えないからといってひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
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